

どうもです。
今回は、FXテクニカル手法のうち、移動平均線について解説するぜ。

MA、「ムービングアベレージ」というやつだな。
トレード分析手法でもっともポピュラーなインジケーターだぜ。
移動平均線とは

リロ。
FXの分析でインジケーターを何も使わないとしたらどうだ?

うーん。
ローソク足の形や、プライスアクションで予測するしかないな。
しかし、難易度はむちゃくちゃ高めだぜ。

そうだな。
実際そのような人もいるだろうが、通貨は今買われているのか売られているのかというトレンドの判断や、相場の転換点などをローソク足だけで判断するのはなかなか難しいものだぜ。
そこで移動平均線が発明されたぞ。
移動平均線は、ある一定期間内の終値の平均値のことです。
移動平均線とは
〇移動平均線とは、ある一定期間内の終値の平均値。
〇例えば5日移動平均線の求め方は、5日間の価格が5,6,7,8,9,10とすると
(5+6+7+8+9+10)÷5
で、答えは9
移動平均線の意味

平均値なのは分かったぜ。
それで何が分かるんだ?

そこだ!
移動平均線を使う人は多いが、その意味をよく理解していない人が多い。
先ほどの9という答えだが、その日の平均値が9ということだな。
一方で価格は10。

つまり、5日間、毎日終値で通貨を買った人は、平均9の価格で通貨を持っていること。
今の価格は10だから利益が出ているということか。

そのとおりだ。
チャートでいうと価格が平均線より上ならば利益が出ている。下ならば損失となっている。
ということだぜ。

移動平均線の意味
〇移動平均線より価格が上ならば、その期間の終値で買った人は利益が出ている。
〇移動平均線より価格が下ならば、その期間の終値で買った人は含み損となっている。
ただ、これはその期間毎日、終値で売買した人を指していますので、全員が利益出ているとは限りません。
相場には終値よりも高値で買っている人、ずいぶん前に一度だけ高値で買っている人などさまざまな人がいます。
そしてそれらの人は含み損となっているかもしれません。
ただ、総じて移動平均線より価格が上なら、利益の出ている買い方が優勢、下なら売り方が優勢だということを覚えておいて下さい。
移動平均線の使い方 トレード手法

移動平均線は、今相場は買いが優勢か売りが優勢かというトレンドと相場の転換点をはかることができるぞ。
ゴールデンクロス デッドクロス
まず移動平均線とローソク足を用いたゴールデンクロスとデッドクロスについて説明します。
用語
〇ゴールデンクロス ・・・ ローソク足が移動平均線を下から上に抜けること
〇デッドクロス ・・・ ローソク足が移動平均線を上から下に抜けること

移動平均線がゴールデンクロスすれば相場は買いです。
逆にデッドクロスすれば売りです。

デッドクロスすれば、その期間の利益が含み損に代わる。
そうすると買い方の損切りが出たり、新たな売りによって価格が相場が転換する可能性が高いぞ。
次は二つの移動平均線を使ったゴールデンクロスとデッドクロスを説明します。

ローソク足と移動平均線のゴールデンクロスやデッドクロスはダマシが多い。
そのため、移動平均線同士のゴールデンクロスとデッドクロスがよく使われているぜ。

上のチャートは5日移動平均線と10日移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスを〇印で囲んだものです。
ダマシを防ぐ反面、ローソク足のクロスと比べて反応が遅くなるデメリットもあります。
トレンドの見極め
次にトレンドの見極めについてです。

移動平均線よりローソク足が上にあるということはどういうことだったかな?

その期間に買った人は利益が出ている状態。つまり買い方が優勢の状態だぜ。

その通り。そして、移動平均線が右肩上がりということはどういうことか分かるかな?

価格が毎日上昇していくから、上昇トレンドにあるぜ。

そうだ。逆ならば下降トレンドだ。
そして、これは移動平均線同士でも同じことがあてはまる。
チャートが上からローソク足、短期移動平均線、長期移動平均線の順に並んでいるならば、上昇トレンド
逆に、長期移動平均線、短期移動平均線、ローソク足の順ならば下降トレンドです。

上昇トレンド時は、買い方が優勢なので、ロングから、下降トレンド時は、売り方が優勢なのでショートから入るようにするといわゆる逆張りを防げます。
グランビルの法則

これまでゴールデンクロス、デッドクロスとトレンドの見極めについて解説してきた。
ゴールデンクロスやデッドクロスで相場の転換点を狙えるが、それだけでは上昇あるいは下降トレンド途中にエントリーする術がないな。
そこでグランビルの法則を解説しておく。
グランビルの法則は、移動平均線の考案者が考え出したトレード手法です。
グランビルの法則
買いシグナル
①移動平均線が横ばい状態あるいはやや上昇に転じた時に、価格が移動平均線を下から上にクロス
②移動平均線が上昇途中、価格が移動平均線を上から下にクロス
③移動平均線が上昇途中、価格が移動平均線付近で下げ止まり再び上昇を始める
④移動平均線が下降途中、価格が移動平均線から大きく乖離して下落
売りシグナル
買いシグナルの逆

①はゴールデンクロス
②はデッドクロスですが、上昇トレンドですのでダマシとなります。
③はいわゆる押し目です。
④は移動平均線と乖離しすぎると価格は平均値に戻るという修正を利用しています。
以上は移動平均線とローソク足との関係で説明しましたが、短期移動平均線と長期移動平均線との組み合わせでも利用可です。
ダマシを防ぐためにもこちらで利用する人が多いです。
移動平均線の種類
これまで、移動平均線について解説してきました。
ところでこれまで解説してきた移動平均線は、SMA(単純移動平均線)のことです。
その名のとおり、一定期間の価格の終値をその期間で単純に割った平均値です。
しかし、例えば5日移動平均線で5日前の価格が大きく動いた場合、11日目の移動平均線の値は大きく下落するというデメリットがあります。

しかし、現在の価格を分析するにあたって、5日前の価格が大きく関わってくるのは不自然です。
そこでEMA(指数平滑移動平均線)というものが考案されました。
これは、直近の動きにより敏感に反応するように作られたインジケーターです。
EMA(指数平滑移動平均線)
EMA(指数平滑移動平均線)
直近の値動きにより敏感に反応するよう式が改められた移動平均線
計算式 (前日のEMA × (期間-1)+当日の価格 × 2)÷ (期間+1)

数式は少しややこしいが、例えば5日EMAだと
(前日のEMA × (5-1) + 当日の価格 × 2)÷(5+1)
となる。

要は、当日の価格を重く反映させているんだな。だから×2しているんだぜ。
EMAは海外でよく使われています。
また、移動平均線をさらに発展させたインジケーター、MACD(マックディー)にも使われています。
MACDについて解説した記事はこちらです。
-
-
FX 手法 MACD(マックディー)
MACDとは MACDとは「Moving Average Convergence Divergence」の略で、「マックディー」と読みます。 MACDは短期の移動平均線と長期の移動平均線の ...
続きを見る
まとめ
これまで移動平均線について解説してきました。
トレーダー誰もが知っていて、他のインジケーターの基礎となる移動平均線は最もポピュラーなものです。
最もポピュラーだからこそ誰もが意識しており、効果がばつぐんなのです。
ただ、説明したように遅効性があり、トレンドに乗り遅れることが多いのがデメリットです。
そのデメリットをカバーするためには、他のインジケーターと併用すると効果的でしょう。
特に、MACDは移動平均線を進化させたものとして優秀なインジケーターです。MACDについて解説した記事リンクを貼っておきますので参考にしてみて下さい。
-
-
FX 手法 MACD(マックディー)
MACDとは MACDとは「Moving Average Convergence Divergence」の略で、「マックディー」と読みます。 MACDは短期の移動平均線と長期の移動平均線の ...
続きを見る
また、その他のテクニカル分析については下記事から参考にして下さい。
-
-
厳選!私が使っているテクニカル分析のすべて~テクニカル分析はこれだけでいい
テクニカル分析は相場の短期的な動きを予想するツールです。この記事を読むときっとあなたにあったテクニカル分析が見つかります!
続きを見る