

週末に大きく下落したドル円
雇用統計が悪化したのがきっかけっぽいんだけど、
その他に7月のアノマリーやら、YCC修正観測やらもあって不穏な空気を感じるなあ
このままトレンドが転換してしまうのかな・・

確かに金曜日だけで2円以上の下落、週間でも3円近く下落しているからインパクトがあるね
雇用統計は関係なさそう。雇用者数が減少したけど平均時給は上昇しているからまだまだインフレ基調だから。
これまで一本調子で上昇して来た相場だから、調整の段階ではないかな
今週のドル円振り返り
今週は木曜日までずっとレンジ相場が続き、木曜日以降に下落しています。
要因ですが現段階ではまだ
投機的な仕掛により、大きく積み上げたロングのストップロスが付けられた
だけの需給要因によるものと見ています。
先週のダイジェスト
先週145円を付けてから上値の重たかったドル円ですが、今週は早々に再度145円をトライしました。

週末に日経新聞が
アメリカのイエレン財務相が為替介入について日本と連絡を取り合っている
って報じたから身構えたけど特に材料視されなかったみたい

財務省のリークではないかな。
日経だけが報じているし、海外には届かなかったみたい。
ただ145円の抵抗が強く、当局のけん制もあり急落しました。
しかし押し目買い意欲も相当強く、下げたところは買い場となり
結局木曜日までは144.20円と145円手前でのレンジ相場となりました。

ただレンジ相場と言えど、4時間足で見ると徐々に上値が切り下がっていました。
そして木曜日の欧州タイム
序盤から強烈に売り込まれ、これまで下値を支えていた144.2台がブレイクしました。
このブレイクで売りがさらに強まり、一時は143.50円台をつけました。
その後いったん買戻しが出るも、ニューヨーク時間突入後に再度売りトライ。

ADP雇用統計の発表があるにも関わらずおかまいなしに売り込みました
結局このショートはADPの良好な数字で踏みあげられ、価格は再びレンジ内に戻りました。

ご愁傷様
その後144.70円台まで戻しましたが、やはり上では売られ、レンジ下限を割り込んだところでこの日は終了。
翌日の金曜日は、アジア終盤から欧州にかけて前日と同様に強烈な売りとなりました。

上のチャートだと、レンジ下限からのきれいな戻り売り(ADPでの上ひげはありますが)となり、日足チャートでも5日、10日MAを割り込んでいる
テクニカル的な売りの理由としては間違いではないな
しかしこの日は雇用統計本番。にも関わらずまたしてもおかまいなしの売りか・・
結局雇用統計の数字が悪化でさらに下値を探り、いったんは買い戻されますが戻りはきちんと売られ、2円以上の下落となりました。

需給的には145円に向けて押し目買いしていたロング(チャート〇部分)が全部投げさせられたみたい
木曜日の踏み上げを見積もってもショーターは利益になっていそう
第一週目はベアの勝ち
先週の流れを見返すと
ポイント
〇144円前半に大量の買い注文があって、ベアは何度も跳ね返されていた。
〇底堅さからさらに大量の買い注文が集まった。
〇その分下には大きなストップロスが断続的にあった。
〇そこを投機に狙われた。
と解釈することが出来ます。
雇用統計があろうがおかまいなしに売り込んでいたのは
「見えているストップをつければ利益になるから」
と考えれば納得がいきます。
来週のドル円展望
それでは来週の相場ですが、ポイントは
ポイント
〇CPI
〇YCC修正観測の評価
〇移動平均線
〇需給的にロングになっていないか
〇7月のアノマリー
です。
CPI
まず水曜日に発表されるCPIの結果に注目です。
結果が良ければ
今月のFOMCで利上げの可能性が上がる = ドル高
です。
YCC修正観測
一部報道でYCC修正観測があります。
日本人なら誰しもが、「それはない」と思うでしょうが、結局海外がそう確信してしまっていれば円高方向に仕掛けるでしょうから、そこらへんの見極めが必要です。
移動平均線
日足チャートにあるように、週末の下落は25日MAが支えました。
当面は意識されると思います。
ただ上は5,10日MAに抑えられると思います。
需給
今週のようにロングが出来ると売り込まれます。
金曜日でほとんど解消されてと思いますが、週明け再びロングが溜まるようであれば注意が必要です。
7月のアノマリー
7月は円高と言われます。
一昨年もそうでしたし、去年一本調子に上昇したドル円も介入のあった10月以前では7月が大きく円高となっています。
何らかの実需要因がそうなっているのかもしれません。
来週の戦略
以上を踏まえると、来週は様子見です。
円安は簡単に終わることはなく、今後高い確率で財務省が介入させられるところまで進むと思っています。
よってトレンドはまだまだ上だと思います。
ただし先週末の動きが本当に需給要因だけなのか見極める必要があります。
7月のアノマリーにかかるその他の値動きや、6月中旬以降、ずっと一本調子で上昇し続けてきたドル円の調整の可能性、需給要因にしてもまだロングになっていないかなどを見極めたいです。
来週のCPIの結果くらいには何か分かるかもしれません。